セラミック治療とは？

セラミック治療は、口腔内の審美性と機能性を向上させるために、詰め物や被せ物にセラミックを使用する治療方法です。天然歯のような自然な光沢や透明感を再現できるため、見た目の美しさを追求する方に選ばれています。
セラミックは天然歯と同様の強度を持つため、噛む力による対合歯への負担が軽減されます。またセラミックは耐久性が高く、摩耗や変色、汚れに強いのが特徴で、長期にわたってその美しさを保持することができます。

保険適用の詰め物や被せ物と比較して、美しさだけでなく、耐久性や機能性においても優れているため、ホワイトニングや矯正治療と並び、審美歯科治療として人気が高まっています。

セラミック治療の特徴

セラミック治療は、欠損した歯を補うために天然歯のようなセラミックを用いる治療方法です。虫歯治療のみならず、金属修復部分や変色した歯の美化、歯並びや形状の修正にも使用されます。

天然歯のような色

セラミック治療の最大の特徴は、天然歯と見分けがつかないほどの自然な色を再現できる点です。これにより、患者様の口元が明るく変わり、お顔の印象が大きく変わります。

自然な美しさ

天然歯のような透明感と、自然で清潔感あふれる見た目も大きな特徴です。保険適用のプラスチック（レジン）のような経年変色が起こりにくく、きちんとメンテナンスすることで美しさがキープできます。

強度・耐久性が高い

セラミックはその強度の高さから、長期間にわたって使用することが可能です。プラスチックに比べて硬く、すり減りにくいため、耐久性にも優れています。

虫歯の再発が抑えられる

セラミックは適合性の高い材料で、元の歯にしっかりとフィットするため、隙間ができにくいです。これにより虫歯の再発（二次カリエス）が抑えられるようになります。

セラミック治療のメリット・デメリット

セラミック治療には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか？代表的なものを紹介します。

メリット

審美性

セラミックは、天然歯と見分けがつかないほど自然な仕上がりになります。金属を一切使用しないため（メタルボンドを除く）、金属の溶け出しによる歯茎の黒ずみの心配もありません。

耐久性

セラミックは変形しにくく、プラスチックのような材料と比べて着色や汚れが付きにくいです。結果として、二次カリエスのリスクが低く、長期にわたる耐久性が期待できます。

金属アレルギーの心配がない

金属でできた詰め物・被せ物は、経年劣化により少しずつ金属が溶け出していき、金属アレルギーの原因になることがあります。一方でセラミックは金属を含まないため、金属アレルギーのリスクがありません。

デメリット

保険適用外

保険適用外であるため、自費診療となり、治療費は保険適用の銀歯と比べて高くなります。

破折のリスクがある

セラミックは、陶器と同様に割れることがあります。特に歯ぎしりや食いしばりがある方は、破折のリスクが高まるため注意が必要です。

定期メンテナンスが必要

銀歯に比べて耐久性はありますが、セラミックは一生持つわけではありません。歯茎の退縮による境目の露出などが起こる可能性があるため、ご自宅での毎日のケアと歯科医院での定期メンテナンスが重要です。

セラミック治療の種類

セラミック治療で使用される代表的な材料として、次のようなものがあります。

オールセラミック

金属を使わずにセラミックのみで作製される補綴物で、天然歯に近い透明感と明るさが再現できます。歯の根元や歯茎の黒ずみがなく、高い審美性を誇ります。また生体親和性が高いため、金属アレルギーの心配がありません。

e-max

e-maxは、自然な透明感と色調が特徴的な補綴物です。歯の形状や色を精密に再現できるため、特に前歯の審美治療に適しています。

ジルコニア

硬度の高いジルコニアを使用した補綴物で、優れた強度と耐久性を持ちます。ジルコニアは、白いセラミックス製包丁や人工ダイヤモンド、人工関節などにも使用されています。
天然歯のような透明感を出すことが可能で、奥歯の治療や広範囲のブリッジにも適しています。

メタルボンド

金属の上にセラミックを焼き付けた被せ物で、セラミックの美しさと金属の強度を併せ持ちます。特に奥歯やブリッジの治療に適しています。

ラミネートベニア

歯の表面をわずかに削り、薄いセラミックのシェルを張り付ける方法です。歯の形や色、すきっ歯などの軽度の歯並びの問題を改善することが可能です。

年代別のお悩み

10代・20代・30代に多いお悩み

この年代の方は特に、「口元をきれいに見せたい」「笑顔に自信を持てるようになりたい」などのことで悩まれているケースが多いです。魅力的な笑顔は自己表現や人間関係に大きな影響を与えます。セラミック治療やホワイトニング、矯正治療などにより、見た目を美しくし、自信溢れる笑顔を手に入れることができるようになります。

40代・50代に多いお悩み

この年代の方は特に、健康的な歯を維持し、同世代の人たちとのコミュニケーションにおいても自信を持ちたいという願望を持つ傾向にあります。審美治療と併せて、歯周病治療や予防を重視し、長期的な口腔の健康を目指すことが重要です。また、セラミック治療やラミネートベニアなどにより、見た目を若々しく保つことも可能です。

60代に多いお悩み

60代の方は、「年齢による歯の黄ばみを解消したい」「銀歯を白い歯に替えたい」ということで悩まれるケースが多いです。ホワイトニングやセラミッククラウンにより、若々しい白い歯を取り戻すことが可能です。

70代に多いお悩み

70代の方は、「食事を楽しむために、しっかり噛めるようになりたい」と悩まれることが多いです。入れ歯やブリッジ、インプラントなどにより、咬合力の回復と天然歯の保存に努めることが可能になります。